2013朝日アマレポート    (MSG総統)

 

敬愛なる「長野県将棋情報サイト」閲覧者諸兄諸姉に敬礼!

いよいよ始まります「朝日アマ名人戦」これが近づくと、いよいよ年の瀬だなと痛感致します。

あなた方は選手として参加するのですか?それとも観戦する予定なのですか?良かったら私と御一緒に…

因みにこの画像、特に説明は不要でしょう。とあるビアガーデンにて注文待ちの目印として、お借り致しまして…

これ「猫耳」というそうですね。そうとは知らず、ウサギの耳だと思って頭に乗せてみたのですが…

 

おっと会場の安茂里公民館に到着致しました。こちらが目印の看板。

今年はどんな戦いのドラマが繰り広げられるでしょうか?早速中に入ってみましょうか…

 

 

 

 

 

受付を済ませて振り返ると…

 

既に沢山の選手が居たため、早くも熱気ムンムンです。

手前は松本第一高校の部員達。約20年振りに集団で乗り込んで参りました。

更に奥を見ると鎌田哲也先生が率いる松本第二公民館教室の小学生達や、軽井沢高校、更には女性選手達の姿も、見る事が出来ます。

 

近付いてみると、やはり熱心にウォーミングアップしていた軽井沢高校部員&松本第二公民館門下生。そして土屋稔先生の熱血指導。12月なのに会場内が熱くなってきました。 

その両方に我が塩尻支部の中学生ホープ、土屋朝陽君が真剣な眼差しを注いでおります。

 

 

こちらは信州大学勢。

今大会最大の台風の目であります。

倉沢君の横で顔を向側に向けている人、どこかで見たような気が

(?_?)

まあどうでもいいか

(~o~)

 

(写真をクリックすると拡大されます)

朝日新聞の社旗の横には過去八年間の代表選手の名が輝かしく刻まれています。

特に長沢忠宏先生の全国準優勝の欄が一際大きな光りを放っているようです。

そして奥村龍馬先生も四年連続の県代表で今年は五連覇に挑戦。目指すは全国ファイナリストとなった父親超え。

しかし今年から県代表は一名に減った為、今まで以上の激しいバトルになりそうです。

 

 

参加選手141名。いつもながら盛大なる人数です。一枚だけでは人が入りきれません。

朝日アマ戦は、名人戦の他に一般戦や小中学生の部が、共にABCの3クラス設営されており、正に高段者から初心者まで存分に楽しめるように努めています。

 

運営を司る、長野安茂里支部長、徳永進氏の御挨拶。

長野安茂里支部にとって今年は創立5周年、そして100人支部達成という節目にして記念の年。今後も、ますます発展していく事でしょう。

 

開会式終了後、名人戦出場選手は部屋を移動。名人戦参加選手は43名でした。

組み合わせの抽選クジが用意され、くじ引きが行われた後…

 

いよいよ対局開始!

名人戦は予選2勝通過2敗ルールの後、決勝トーナメント戦

一般戦、小中学生戦は原則としてスイス方式で5~6局指し。

白熱の戦いが淡々と進んでおります。

 

私・丸山は2勝1敗で、この大会ようやく初の予選通過。その後、昼食にしたのですが、昼食の場は、既にこの賑わい…

 

私は岩村田高校の学生達の隣り合わせになり、先ずは記念撮影。

女子選手に誘われて一緒にVサインする小学生。並んでいる光景はまるで姉弟みたいでした。

真ん中にいる青年こそ、高校新人戦で準優勝して全国切符を手にした池田駿佑君、赤旗名人戦でも岩村田高校から二人目の東信代表となりました。

今回は「鬼の長沢ブロック」の洗礼を受けてしまいましたが、彼に強い印象を抱いたのが高校新人戦決勝のVS小山源樹戦。

この時は私の予想に反して四間飛車で挑んだ池田君。

最初私は理解出来なかったが、帰宅してパソコンで棋譜を調べたら一転して納得…

この両雄、実は昨年の高校竜王戦準決勝でも対戦していたのだが、小山君が「郷田流」の端攻めを敢行した場面までは、何と新人戦決勝のそれと、ほぼ同型…

 

違いは竜王戦では後手番だった小山君の左の銀が二段目までしか進んでいなかった事と、池田君が竜王戦では飛車で小山君の馬と刺し違えた手に代わり新人戦では△5五歩と突き捨て、小山君が▲同角として過激な戦いになった。

池田君にとっては一年越しの雪辱戦だったのでした。

 

さて名人戦会場に戻ってみると…

予選通過を賭けた激闘の数々が展開されています。

手前から船坂VS小林豪戦

その横では赤木VS真島戦

その奥では塩尻支部同士の対決となる坂口VS寺沢戦…

更に奥では柏原VS倉沢戦に土屋VS江森戦。

どれもこれも予選では勿体ないカードばかりでした。

 

さて、こちらは一般戦。こちらも白熱しています。

おや?背中を合わせて対局しているのは、かつて中学校団体戦で佐久東中学校チームの優勝メンバーである小平景人君()と西沢正喜君()ではありませんか?

かつて三年間チームメイトとして苦楽を共にした両雄も、今や別々の道を歩んでいる、それを象徴しているような2ショットですね。

その西沢君と対峙する土屋朝陽君、更にその隣には今年の中学校団体戦優勝に貢献した荻原拓也君が…

 

来年の中学生棋界は小林豪君が中枢を担うのは確実。それを止めるのは、この二人なのか?そして荻原君の団体戦連覇は叶うのか?

 

来年の中学生戦線も目が離せません。

 

 

 

今やスッカリお馴染みとなった青を基調とした制服。今年も多くの選手を送り出しました軽井沢高校。

高校新人戦では長いテーブルを2台使って練習していました。

前回は団体戦にて新人戦2位&選手権3位という活躍ぶり。後輩の方々も、これに続かんと、このように頑張っています。

左側のマスクをつけている青年は松本第一高校の本田諒介君。

私と同じ安曇野市出身で今日も豊科駅で、バッタリ行き会いました。

実は彼、塩尻支部に何度か通っていて、松本仁志先生の訓導を受けています。

旧・豊科町在住の松本第一高の関係者が塩尻支部を訪れたのは、約20年振りか?

かつては松本道場支部にも松本第一高の生徒が二人、会員になっていました(この二人も私や本田君と同じく安曇野市豊科出身でして…)

平成初期には、竜王戦準優勝者や五段戦優勝者を出した松本第一(両名共に在学中に成し遂げました)

しかし高校団体戦に出場を果たしたり、窪田空穂教室のようなイベントに複数部員が参加した事など、今までに無かった事。

松本第一勢の熱心さには頭が下がります。

こちらでは矢ヶ崎大地君が熱戦を展開中。

彼は最近三回続けて塩尻支部の例会「棋望会」に参加してくれて私も嬉しいです(-)

私も、松本お城まつりでは彼の粘りに辛酸を舐めましたが、先日はシッカリと借りを返しておきました。

とは言っても坂口支部長の評価は高く、また私も、来週の山梨YBS杯団体戦でも年長者がいるチームながら、敢えて彼にキャプテンの座を押し付けました。

「甲府決戦」でも彼に頑張ってもらいましょう(^^

 

さて名人戦は、いよいよ決勝トーナメント。

今年から代表一名という事で一回戦~決勝戦まで一気にやる事になります。

予選から合わせると7~8局という事で大変なスケジュールです。時間も15分、秒読み30秒という形式で進行致しました。

画面は手前から…

土屋稔VS菊地康文戦

長沢忠宏VS原田智也戦

中原尚史VS田中博己戦

奥村龍馬VS岡田亮戦

 

奥を眺めれば、まだまだ一回戦の対局席があります。

そして、この画像の中からジャイアント・キリングが何と2局も発生するのでした。

 

 

 

それはまた後ほど…

 

そんな中、まだ終わっていない予選対局が一つだけ残っていました。それがこれ。船坂徹VS小林豪戦。

長野県将棋界でも屈指の長考派である両雄だけに、これも必然の成り行きか?

結局この対局は船坂氏が制し、すぐさま決勝トーナメントで瀬木健太郎氏と対決。

ハードなんてモノではありません(@_@)

 

決勝トーナメント一回戦が佳境を迎える頃、空いてる席では我が塩尻支部の赤木崇幸氏と黒岩泰氏が駒を並べていました。

その奥で指している坂口塩尻支部長と合わせて眺めると「棋望会」的なムードを感じ…。正直近付くのが怖いですね(_;)

 

 

 

その間に決勝トーナメントは二回戦まで進行。

皆様これを見てさぞかしビックリしたでしょう…

鉄板の優勝候補の筈の長沢忠宏氏&奥村龍馬氏が、何と揃って初戦敗退!!!

原田智也君&岡田亮氏、お見事でした!

(^^

 

準々決勝

 

手前から

川口博司VS倉沢周作戦

原田智也VS村島隆之戦

寺沢 VS金田拓海戦

北原孝浩VS瀬木健太郎戦

 

8強の内、5名が信州大学の出身者。

私の脳裏にクロスパル新潟での大学団体戦の激闘の記憶が過ぎります。

あれは、今思い反しても心身が凍り付きます

_;)

 

 

 


塩尻支部最後の砦、寺沢君も、ここで消える事になりました。

ここまで坂口氏、真島氏、田中氏を連破してきましたが、信州大学の怒涛の快進撃までは止められず赤旗に続いての準々決勝敗退。

彼は現在、関東研修会に通い研鑽に勤しんでいます。来年4月には高校生になる筈で、その去就が注目される所です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こちらは金田VS北原戦

ここまで信大勢はベスト8に5名、ベスト4に3名勝ち残して来ました。四強独占は成し遂げる事は出来ませんでしたがワンツーフィニッシュのチャンスが残っています。

 

これが実現するか?

それは現役信大生同士という形になるのか?

或いは阻止されるのか?

 

全く痺れる組み合わせであります。

金田君は、超強豪を倒してきた岡田氏と寺沢君を破り、この大会三年振り四強入り。

一方の北原氏は妻神光輝氏と瀬木健太郎氏を連破して今年秋の赤旗名人戦に続いての準決勝進出。

金田君が勝てば信大出身者同士の決勝戦となる所であり予選では北原氏に勝っていたのですが…

しかし今度は北原氏が勝ってリベンジを達成、瀬木戦に続いて信大勢を連破。信大同士の決勝対決を阻止して意地の決勝進出。

 

一方こちらは倉沢VS原田の新旧信大エース対決。

今回は穴熊戦法を多用した倉沢氏。一回戦は居飛車を持って、甘利信夫氏の振飛車穴熊を攻略、準々決勝では逆に振飛車穴熊を用いて川口氏との大熱戦を制しました。

原田君は長沢氏から殊勲の星を挙げた後、私・丸山佳洋に圧勝、そして準々決勝の村島戦に続く「信大対決」に臨みました。

信大の若き首領、倉沢氏と私が現役信大生最強と決め付けている原田君との対決は注目度の高いカードでした。

 

結果は原田君の勝利。倉沢氏の振飛車穴熊狙いを阻止してペースを握り、最後まで澱みのない指し回しで、リードを守り切りました。

 

原田君の勝利により、現役信大生の県大会決勝進出は、竜王戦で準優勝した市川椋君に続いて今年二人目。

市川君もまた、原田君と同様に、準決勝で信大OB(この時の相手は田中博己氏)を破ってのファイナル進出でした。

 

朝日アマ名人戦も、いよいよ大詰め。決勝戦は北原VS原田戦。

二人に対する私の印象は、原田君は居飛車が主武器の剛直なスタイルで、序盤から嗅覚がハンパなく鋭いという印象が強いです。

そして北原氏は、オールラウンドプレイヤーには違いないが、ガッチリと王様の守りを固めるというイメージが薄く、その分、バランス感覚が、これまたハンパなく高いという印象が強いです。

そんな二人の対決が角換り戦という展開になったのは、ある意味必然だったかもしれません

とは言っても北原氏、金田戦は矢倉戦だったような…そう言う私も決勝戦で北原氏は振飛車を使うと予想していました。

 

画像では北原氏の右玉。

ここで私は原田君の雀刺しを予想していたのですが、北原氏が王様を左辺に大移動を敢行した為、予想は見事にハズレ(^_^;)

 

試合は北原氏の王様が矢倉に入城目前に原田君が端と3筋を絡めて先制攻撃。北原氏も反撃を展開して緊迫感溢れる戦いになりましたが、原田君が打った攻防の角が予想を超える威力を発揮して大敵を破り、最後のチャンスで、ようやく長野県の頂点に立ちました。

 

長沢戦、丸山戦、倉沢戦、そして最後の北原戦、いずれも絶妙なタイミングの角打で優位を築き、若しくは逆転のキッカケを掴む。

これが原田君の持ち味なのでしょう。

 


住所と氏名を用紙に書き込む原田君。その奥で決勝の戦いを振り返る北原氏。

決勝戦の明暗が、クッキリと写り出される光景といえます。

 

 

朝日新聞社の職員の方に写真撮影される原田君。

なかなか県大会に参加出来ず北信越大学でも悔しい思いを致しました。

 

その分、今度の信越決戦で、これまでの鬱憤を晴らす活躍を期待したいと思います。