年2回松本市窪田空穂記念館横の 空穂生家で行われている将棋教室には毎回プロ棋士の先生方がご指導に来てくださいます。

今回は空穂教室前日にプロ棋士の石川陽生七段と田中悠一五段、そして将棋中継で有名な紋蛇記者、長野県アマの松本先生が南佐久郡小海町にある「小海小学校」を訪問しました。

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竹内校長先生・五明教頭先生とご歓談の石川七段・田中五段・紋蛇記者

校長先生と田中五段は長野市出身。

かつて長野で行われていた将棋大会のお話で盛り上がっていました。

小海小学校の校長室には休み時間になると

「失礼しまーす!」「こんにちはー!」と児童のみなさんが遊びに来ます。

校長机の後ろの棚には将棋にオセロにトランプに・・・子どもたちと遊べるゲームがいっぱい。

今日は「トランプやろー!」という男の子のリクエストでプロ棋士を交えてババ抜き!

数知れず学校訪問をされている石川・田中プロも「この展開は初めてだー」

とても楽しそうにババ抜きをしていらっしゃいました。なんと優勝は男の子!

休み時間が終わり、3年1組のおともだちが先生方をお迎えにあがりました。

「テレビなどでプロの将棋を見たことある人はいますか!?」

「はーい!」お!結構いますね。

でもプロの将棋を間近で見るのははじめて。

プロの段位と上座・下座のお話をみんな真剣に聞いています。

(教室では床の間がないので、黒板のある方を上座としています)

プロ棋士の駒を持つ手つき・・・かっこいいですね。

「駒はマスの中にまっすぐに置きましょう」

駒がぴしーっ!と揃った盤の美しさにうっとり。

石川七段「さて、先手はどっちだと思いますか?」

子どもたち「こっちー!」「たなかごだん~!」

教頭先生「こらこら、先生に向かって指をさしてはいけません(汗)」

田中先生苦笑い。

先手・後手を決める振り駒を紋蛇記者が解説。

いよいよ石川七段と田中五段の模範対局です。

将棋は礼儀を重んじます。まずは深々と「お願いします」と挨拶。

そして終わった時は負けても怒らず「負けました」と負けを認め、勝った方もはしゃがないで「お互い楽しい時間をありがとう」という気持ちで「ありがとうございました」と礼をします。

模範対局の後はさっそく将棋を指してみます。

ルールがわからないところがある子は松本アマによる初心者講座でお勉強です。

ルールを知っている子は早速プロとの指導対局。

こどもたちは教えてもらったとおり、駒を盤のマス目のなかに綺麗に揃えて指していきます。そしてもちろんあいさつもしっかり出来ていて先生方もびっくり。

将棋も先生方から「いい手だね」「すごいじゃないか」と声が出るほど。

将棋を指せる子がこんなに多いのは、担任の井出宗一郎先生がこの日を前にクラスの子達に将棋を教えてくださっていたからです。

中でもびっくりしたのが この局面。

石川先生の王様、絶体絶命の大ピンチ!なんとプロに勝っちゃった!

初心者講座を終えた子たちも石川先生に挑戦!

時間がちょっと足りなかったけれど、プロを相手に駒を動かせて皆嬉しそう。

終わりの会。

「これからも将棋を指したい人」

「はーい!」

おひるは全校児童のみなさんとランチルームでいただきました。

自校給食はあたたかいものはあたたかく、冷たいものは冷たくでてきます。地元の野菜をふんだんに使ったおかずがとてもおいしい!ポッポ牛乳もとってもおいしい!

まわりに座った子どもたちが給食の説明をしてくれます。

小海小学校のみなさんはとても親切で優しい子が多いと思いました。

「このぬいぐるみ”レタ助”っていうんだよ」と教えてもらっている田中五段。

「東京にはどんな電車が走っているの?」と聞かれている紋蛇記者。

昼休みの時間いっぱい「学校名人」の高学年の男の子の挑戦を受ける石川七段。

「オセロやろう!」と誘われて嬉しそうな紋蛇記者。

校舎を出たら子どもたちの声

「また来てねー!」

「絶対来てねー!」

プロの先生たちもみんなの声に「また来たい」とニコニコしていらっしゃいましたよ。

学校訪問番外編

学校訪問前に30分、訪問後に1時間程度佐久市内で時間調整を兼ねて観光をしていただきました。

訪問前に立ち寄った重要文化財「旧中込学校」

明治8年(1875年)に建設された我が国に現存する擬洋風学校として最古の学校建築物です。

 

訪問後には軽井沢ブルワリーで工場見学。

日本画家の千住博先生の作品が随所に飾られた、きれいでおしゃれなビール工場です。さわやかな風が流れる3階のテラスでビールを試飲していただきました。